フィッティング材(取付金具)

ナイフ本体に組み込むパーツの事ををフィッティング材と言います。

主にハンドル材を固定する特殊ボルトや、刀の「つば」にあたるヒルト。ヒモ穴用のパイプ等を指します。

大抵の場合一本のナイフのフィッティング材は同一の金属を使用しますが、ランドール等に代表されるナロータング構造によってはその限りではありません。(ヒルトがブラスでバットキャップがジュラルミン等)

名 称       

記号

特   徴

ニッケル・シルバー NS 銅と亜鉛とニッケルの合金。 銀色の光沢が得られるためブレード部分との色彩バランスが良く、銅合金のため加工性も良いので、現在最も多く使われている素材の一つ。 銀と似た質感と比重から洋白(ようはく)とも言う。
ブラス BS/ BR 主として銅と亜鉛の合金。古くから様々な物に使われてきた合金。金色の光沢が得られる。五円玉や多くの管楽器もブラス製。 真鍮 黄銅(おうどう)とも言う。
ステンレス SUS 同じステンレスでもブレード材とは異なる系統の材料で熱処理による硬化は得られない。(逆に軟らかくなってしまいます)
通常スプーンやフォークやシンク等に使われている物と同種。加工性はあまり良く無いが、光沢を失わず傷も付きにくい。
ジュラルミン
 
アルミニウムと銅の合金。航空機材料としても有名。通常のアルミニウムと違い、切削、研磨後も酸化被膜を形成しにくいため光沢を失いにくい。ナロータング構造のバットキャップ材として使われることが多い。
チタン Ti 上記のNSやブラスと比べ比重がおよそ半分程度と軽く、強い耐食性を持ち、高強度ながら、粘り強く軟らかい。鉄と比較すると説明しにくい不思議な材料。イオン化しないため金属アレルギーを起こしにくい素材。
加工困難と思われがちですが、特有の粘っこさがその原因のようです。
穴もあけられますし、金ノコやヤスリで切削する事も可能です。