作業工具

作業工具

工具の選び方
ナイフ作りに必要な工具は沢山ありますが、ストック・アンド・リムーバル製法(削り出し製法)で基本となる工具はバイス(万力)、ヤスリ、ドリル(ボール盤)の三種類です。
当然、便利な工具は色々とありますが、基本はこの3つです。まずはこれらの道具を揃えなくてはなりませんが、どんなものでも良い訳ではありません。
乱暴な言い方かもしれませんが「工具の値段と性能は正比例」しています。「安いけどそれなり」という物は工具に限ってはまず無いと思って下さい。
詳しい説明はここでは割愛させていただきますが、高価な工具にはそれなりの理由があるのです。くれぐれも「安物買いの….」になりませんよう
刃物になる鋼材を削らなくてはならないので、少し割高であっても丈夫で性能の高い強靭な道具を揃えましょう。良いナイフは良い道具から生まれると言っても過言では無いのです。
作業中に工具の不具合で思い通りの加工が出来ない程イライラする事はありません。
当工房で取り扱っている工具類は全てテストを行ないナイフメーキングに耐えうると判断された上質な品物ですので安心してご購入いただけます。

注  意
切削工具(ヤスリ、ドリルの刃、金鋸 等)は各メーカー出荷時に鋭角な刃付けがなされています。 怪我をしないよう気を付けるのは当然ですが、やみくもに最初から力いっぱいに使用すると刃欠けを起こしたり、刃先が潰れてしまったり、場合によっては肝心の刃先が鈍ってしまうことすらあります。
高品質の工具には使い手のスキルも要求されると言うことなのでしょう。
自動車レース等で新品のタイヤを履くと路面になじむまでスピードが出せないのと同じように工具も慣らし運転が必要なのです。
ドリルはボール盤で使用しますので、てこの原理で思った以上の力が加わってしまいがちなので得に気を付けて下さい。ヤスリや金鋸は鋼材の切れ端でかまわないので平な面をやさしく切削してあげると切れ刃面が馴染み長持ちさせてあげることができます。
面倒と思われるかもしれませんが、工具に命を吹き込む作業と思って丁寧に行ってください。
可動部分がある工具の場合保管時に錆止めの油を付けている場合が多く、またその油が凝固して張り付いている場合があります。無理に力を加えると急に動いたりして怪我をしますので、アルコールで拭き取ったり、必要に応じてグリスアップをしてから使用して下さい。